二輪免許の一本橋のコツ。タイムを限界まで伸ばす方法

一本橋のコツ

二輪免許の一本橋(直線狭路コース)のコツを説明していきたいと思います。

一本橋は何も練習していなくても一発で通過できてしまう人もいれば、何度やっても落ちてしまう人もいます。得意不得意がはっきりします。

また、年を取るにつれて苦手になっていく課題だと思います。その点については、私自身もかなり実感してます^_^;

ただ、卒業検定合格タイムは練習すればできるようになりますので頑張りましょう!

では、一本橋の通過のコツと、限界までタイムを伸ばす方法について書いていきます。

★スラロームのコツはこちら↓
二輪免許のスラロームのコツ。タイムを縮める方法も>>

★クランクのコツはこちら↓
二輪免許のクランクのコツ。これなら通過できる、という方法>>

1 最初に確認すること

一本橋で落ちてしまう人には、試してみて欲しいことがあります。

もし教習中に機会があったら、コース内の白線の上を走ってみてください。そのときに注意して欲しい点は、

  • なるべくはみださないように(ちょっとくらいはみ出してもOKです^^)
  • 安定して走行できる速度で

の2点です。(ちょっと無理なようでしたら、自転車でどこかの白線の上を走ってみてもいいかも。)

これをやってみると、平地だし、おそらくほとんどの人はできると思います。

実は、この直線の上がそこそこゆっくり走行できるのであれば、一本橋をクリアできる素質は十分あります。

平地で白線の上を通るのと一本橋を通るのはどこが違うのでしょうか?

違うところはというと、

  1. 入り口の段差の有無
  2. タイムがあること
  3. 落ちると失格というプレッシャー

このくらいしか思いつきません。

たったこれだけの違いが、白線よりも広い一本橋を難しく感じさせてしまうのです。

2 一本橋の目線

一本橋はバランスを取って走行しますので、目線は重要です。

では目線はどのくらいの位置を見るかというと、実は速度によって違います

一本橋のことは忘れて、いつもの走行を思い出してください。速度が速いときほど遠くを見ませんか?

では一本橋の目線はというと、これも同じだと思います。ゆっくりの時ほど近くを、速くなるにつれて遠くを見ます。

こちらの動画を見てください。これは教官が一本橋を90秒かけて走行する練習をしている風景ですが、目線に注目してくださいね。

動画はこちら↓
バイク750 一本橋 90秒練習

さて、目線はどこを見ていたか分かったでしょうか?

おそらく車体の少し前です。超低速なので、目は近くを見ています。動画では90秒を達成した時点で速度を上げますが、速度を上げたとたん顔が上がり、遠くを見ています。

同じ一本橋の上でも、走る速度が変われば見るところは変わります。

では、どのくらい先を見ればいいのでしょうか。ここで最初に「試して欲しいこと」のところでやった、平地で白線の上を走行を思い出してください。

上手に走行できている、ちょうどその時の目線くらいがベストです。これが目線が成功しているときの目線なんですから。

一本橋をやっていてどうしても失敗する場合は、このように、いつもの走行時の目線に戻してみると良いと思います。

といっても、この説明だと分かりにくいという方もいると思うので、卒業検定合格タイムの速度での一般的な目安も書いておきます。

  1. スタートラインでの目線
    まず最初のスタートラインでは、一本橋の入り口くらいの位置を見ています。
  2. 一本橋直前
    一本橋の入り口に近づくにつれ、目線を固定するのではなく、だんだん先の方を見ていきます。
    一本橋直前まできたら、一本橋の中間より先を見ていると思います。おおむね全体の4分の3くらい先かな…

  3. 一本橋を通過中
    一本橋に乗ったら移動する分だけ先を見ます。
    4分の3くらい先を見ているということは、少し進んだところ(4分の1くらい)で出口付近を見ていると思います。

  4. 最後の方
    最後まで出口を見ていると目線がどんどん下がってしまいます。最後の方は出口よりも先に目線をもっていきます。

ポイントとしては、二輪車は移動しているので目線も移動していくという点です。目線を一点に固定すると視界が極端に狭くなるという弊害もありますので。

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3 一本橋入り口の衝撃を吸収する

入り口は傾斜がついているとはいえ、高さ5cmの段差を登ります。

一本橋の規格

わずか5cmですが、その後のバランスに影響します。一本橋に乗ってすぐ落ちてしまう人は乗り上がるときにバランスを崩しています。

では入り口ですが、特に前輪が乗り上げるときに注意が必要で、

  1. 速度が遅くなりすぎないこと
  2. 一本橋にまっすぐに進入すること
  3. 乗り上げるときのショックを吸収すること

ということに気をつけます。

まず1については、入り口はほんの少し速度は速めにします。乗り上げる時にバランスを崩しにくくなります。

2については、最初の停止位置で一本橋と真っ直ぐになるように気をつけます。自動車学校のコースによっては交差点を曲がってすぐ一本橋というところもあるので注意してください。

3については、まずニーグリップをしっかりとします。ニーグリップができていないと腕に力が入り、衝撃をやわらかく受け止めることができません。

乗り上げるときに前輪が少し浮いて、ハンドルが持ち上がります。その持ち上がった分、少しだけハンドルを引いて前傾姿勢にすると衝撃を吸収することができます。

4 ねばろうとしないこと

一本橋を落ちずに通過しようとするならば、速度を落としてねばろうとしないことが大切です。

少々ねばってみたところで、それほどタイムは変わらないものです。

速度を落とすとバランスを崩しやすく、落ちる可能性が高くなります。自ら難しい状況に追い込んではいけません。タイムが少し速いかな、と思っても一定の速度で通過してしまいましょう。

次に一本橋を通過するときには、その一定の速度を少し遅くするようにします。

つまり、速度を一部ねばって落とす練習をするよりも、全体の速度を落とす練習をした方がいいということです。

5 精神的な問題?

失敗が重なっていくと、なんだか不安になります(T-T)

不安になると、それが運転に影響して悪循環になったりして…

通過できる実力はあるはずなのに、精神的な問題で通過できていない人は気持の切り替えが必要です。

  1. 一本橋に苦手意識がある
    平地なら30cmの幅をはみ出さずに通過するのは簡単です。それがなぜかはみ出してしまう…
    わずか5cmの高さに上がっただけなんです。一本橋の上に乗ったら、
    「ここは平地、ここは平地」とイメージしましょう。→本当に平地と同じですから
  2. タイムが気になる
    タイムを気にしてしまうと、どうしてもねばってしまいます。一本橋の上に乗ったら、
    「このままの速度、このままの速度」と言い聞かせましょう。→わざわざ難しくして失敗する必要はありません

  3. また、今度も落ちそうだ…と思う
    いっそのことあきらめて速度をあげてしまいましょう。→力が抜けて案外、通過できてしまいます。

6 一本橋のタイムを伸ばしたいですか?

卒業検定の合格が目的ではなく、自分自身の限界に挑戦するために、タイムの伸ばし方について説明しています。
無理して転倒しないように注意してください。

6-1 クラッチ操作

一本橋は一定の速度で通過できれば一番いいのですが、速度が落ちてバランスを崩してしまったときは、半クラッチにして速度を上げ安定を取り戻します。

このときに、クラッチを全開に切った状態から半クラッチにしようとすると、ワンテンポ動作に遅れがでます。

そこでクラッチは半クラッチになる直前でスタンバイしておきます。

それにより、ほんの少しクラッチを戻すだけで半クラッチになり、速度を上げることができます。
これは波状路のところで説明したテクニックと同じです。

このわずかな時間が、バランスを保つためには重要になります。少なくとも30秒以上を目指すのならできないとダメでしょう…
慣れてくるとレバーを一瞬で半クラの位置にもってくることができるようになります。

より遅いタイムを出したい方には必須のテクニックです。できているようで出来ていない人も多いので注意してくださいね。
少なくとも、半クラにしたときに急発進するような感じになっている場合は、操作が雑すぎています。

6-2 後輪ブレーキ

一本橋を通過するときは、速度が上がりすぎたときに後輪ブレーキを使います。通常は後輪ブレーキは速度を落とすために使います。

ただし、もっともっとタイムを伸ばしたくて仕方ない人は、後輪ブレーキを引きずるように使用するという手があります。

操作としては、

  • アクセルを軽く使いながら半クラッチを維持する
  • 後輪ブレーキを常時かけておく

ということをします。そうすることにより、一気にタイムが伸びます。(卒業検定の合格タイムであれば、後輪ブレーキの必要は無いですよ。)

こういう操作をすると、常に前進しようとする力と、ブレーキで止めようとする力が同時に働きます。

これにより、重いものを引っ張っているような感じになります。軽いものを引っ張るよりも、重いものを引っ張った方が安定するイメージなんですが、伝わりますか?

30秒以上のタイムを出すときは、後輪ブレーキを引きずるような感覚で使わないと難しいかと思います。

さらに、限界までタイムを伸ばすのであれば、

少し動く→一瞬止まる→少し動く

ということをします。もう少し詳しく言うと…

  1. アクセルと半クラでゆ〜っくり前進しつつ、後輪ブレーキを引きずっておく。
  2. バランスが安定していると思ったら、前進する力を弱め、静かに停止する。

  3. バランスが崩れる兆候があったら(分かるようになります)、バランスを崩れる前に少し前進させて安定させる。

この繰り返しです。

自分自身が絶好調だと一本橋の上で2秒くらい止まれるようになります。当然調子に乗るとすぐ落ちますが^_^;

そうそう、自動車学校ではこの方法は推奨されていないと思うので、教官に必要ないと怒られたときは素直に従いましょう。

6-3 ハンドル操作

上手い人の運転を見ると、タイムを稼ぐためにジグザグに走行しているように見えるかもしれません。

でも実際には距離を稼ぐという訳ではなく、超低速になるのでバランスを取るためにハンドルを左右に切っています。
その動作がジグザグに走行して時間を稼いでいるように見えますが、バランスをとっているのがそう見えるのです。

ハンドル操作は距離や時間を稼ぐためにしている訳ではありません。

6-4 目線はかなり近くなる

また、目線はタイヤがほとんど動かなくなるので、自然にすぐ近くを見ます

90秒で通過する動画の目線はかなり近かったですよね? 低速になればなるほど誰でもそうなります。

バランスを崩しそうになったら、すぐにアクセルと半クラッチで少し動き、ハンドルでバランスを取ります。細やかにバランスを取らなければいけないので、体でバランスを取るよりもハンドルの方が立て直しが早いです。

そして、細やかなハンドル操作は上半身の力が入っていてはできません。腕の力を抜くために、ニーグリップをしっかりしておく必要があります。

最後に

一本橋は難しい課題ですが、練習して成功の確率が増えるにつれて自信がつきます。

そういった意味でも、最初は早く通過してもいいから落ちないで渡りきるというのが大事なんですよね。

最初は失敗が多くても、自信がつけば必ず卒業検定にも合格できるので頑張りましょう。

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